福田実の本音
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NEW:2006.07.01

 寝ているとアゴがはずれそうになる。顔の筋肉もどんどん萎縮して腹だけ腹筋がない為内臓の重みで出て来る。こんな奇形な体にされてもプライドだけは捨てない。ガンと闘っている人、糖尿病と闘っている人、腸の病気と闘っている人、うつ病と闘っている人。いろいろな人から命の電話、メール、手紙を頂きます。同じ闘病患者同士でしか分からない辛さ、情けなさ、悔しさ、やるせなさがよく分かります。「誰かに言いたい」「誰かに聞いてほしい」「誰かにすがりたい」。その気持ちを聞いていると、人間は「命」以外はたいした事はないとつくづく感じる。まずは生きる事、そして何でもいいから生きている喜びを見つける事。そうやって前向きに生きている仲間の闘病患者の人達と支え合えて幸せだと思っています。俺でよかったらいつでも連絡下さい。電話はきついのでメールや手紙で待ってます。そして逢えるうちに逢いましょう。「落ち込んだらそのまま連絡下さい」とよく言います。「無理して元気になる事はない。辛い時はそのまま泣いて、悔しかったらそのまま怒って、それでもまた命ある限り生きていきましょう」と自分自身にも言い聞かせながら話をしています。自分も闘病しながら、また裁判をしながら、数多くの闘病仲間の人達と心と体の痛みと辛さを共有していると俺も癒されます。電話やメール、手紙で泣く女性の方がいると、そのままの自然な姿をさらけ出してくれる嬉しさもあります。人間は信用出来る相手の前でしか泣きません。本を出した事により全国の闘病者の人と知り合いになれ、続きをインターネットで発信することにより、ずっとつながりが持てています。ある意味、体と金は苦労しても、心の寂しさ辛さは癒され続けています。まだまだ苦しんでいる人もいると思います。どんどん連絡して下さい。裁判とリアルタイムの原稿、そして闘病者同士の支え合い、リハビリを兼ねた愛犬ゴンとの散歩。それが今の俺のライフワークです。最後、寝たきりになるまで逢いたい人に逢い、相談したい人に相談し、支え合いたい人と支え合おうと思っています。メールや手紙、たまに電話があると、本当に幸せを感じます。病人はみな孤独ですし、寂しいもんです。「辛いんだよねー」「もうたまらん」など何でもいいんですよ。支え合える事、つながっている仲間がいる事が心の中で財産になってる。金やブランド物はなくなったが、日本中の闘病患者や協力者とメールや手紙で話していると、残された時間で自分のやるべき事がハッキリと見えて来る。少しでも必要とされる人達の力になり、支え合い、ぬくもりになれればと思う。それと同時に人間として、親として、男としての責任を果たし、自分のプライドを残しておこうと思う。
 今月もロスから、金沢から、また福島からわざわざ御見舞い頂きます。本当にありがとうございます。一人でも多くの協力者に逢いたいし、また支え合いたいです。生きる事、そして生きる喜びを見つける事、その中に逢いたい人に逢う楽しさがあります。逢えるうちにどんどん来て下さい。待ってます。
 ムリョウイさん、ミヤノさん、タナカさん、シミズさん、サトウさん、ミキシザイジさん、カマタ歯科医院様、カンパ支援ありがとうございます。もっともっと俺の本、俺の連載、広めて下さい。そしてどんどん逢いに来て下さい。首とアゴの筋萎縮の為、どんどん体は辛くなっています。でもまだまだ話し足りないし、これからも俺の思いを表現して行きます。海外はもう無理だけど、あとは京都と神戸、そして鎌倉に行ければ最高だなと思っています。食える楽しみはないけど、見る事と少しの散歩は出来るので地元の方やつき合って下さる方がいましたら連絡下さい。移動が大変なのと宿泊と金が大変だけど、とりあえずまだ杖で動けるうちに鎌倉あたりから狙っています。
 今ね、毎日どっか行きたい所ないかなと地図を見ているんですよ。食えればもっと楽しいんだけど。飲むだけだから体力と栄養補給が難しいのと移動が一人だとやばいので、クリアーできる方法を考えて少しでも生きる喜びを見つけてる。歯の方も一日おきに治療して頂き、本当にこの女医さんに出逢えた事は幸せです。ありがとうございます。裁判に勝ってご恩返しします。
 自分の生き様と闘病、そして裁判の記録を本として残し、子供達がこれから先つまづいた時、「親父はどう生きたのか、どう戦ったのか、何を思い死んでいったのか」を教えてやろうと思う。たった一度の人生を思い切り妥協しないで生きる気持ちよさと本気を貫く潔さ。人生は楽しむ為にある。法を守り、やるべき事をやっている人間は何も恐れるものはないという事を身をもって残してやる。堂々と生きる人生の格好良さを貫くには誰にも遠慮はいらない、やりたい事をやれ、と。
 7月24日第13回公判と御見舞い待ってます。
 最近、息子の友達と少し話をするが、変わらないなと思う。昔見た「グローイングアップ」や「アメリカングラフィティ」の頃と何も変わらない。そういう意味では「チョイ悪おやじ」のままでいる自分が結構面白い人生を送ったと思う。体は辛いけど死ぬまで人生楽しんでやると思っている。
 北海道の青山さんメールありがとうございます。いつでも連絡下さい。

以上




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